アルツハイマー型認知症
年を取ると誰もが、人の名前やもののしまい場所などを忘れたりするものです。認知症はこの加齢によるもの忘れと違い、脳の病気や障害により正常に働いていた記憶や思考などの脳の機能が低下し、日常生活に支障を来たした状態です。
いくつかある認知症の中で一番多いのがこの「アルツハイマー型認知症」です。
2022年の厚生労働省の研究事業によると、65歳以上の方の約12%が認知症であり、認知症の前段階の軽度認知障害も合わせると27.8%もの方がいるとされています。
認知症の初期は、加齢による単なる物忘れに見えることが多いですが、以下のような症状がみられる時には認知症の可能性があります。
アルツハイマー型認知症の主な症状
- 同じ話や質問を繰り返す
- 数分前、数時間前の出来事を忘れる
- 日付や時間がわからなくなる
- 近所で道に迷う
- 目的にあった買い物ができない
- 家電などが使えなくなる
- 言葉が出ない
- イライラしやすく些細なことで怒りっぽくなる
- ものを盗まれたと言う
- 誰もいないのに、誰かいると言う
- 屋外に出て歩き回り迷ってしまう
お薬による治療は大切ですので、かかりつけの先生から処方されている内服の服薬支援も行います。また認知症の症状から、家の中に引きこもりがちになると活動低下から食欲が落ち、日中横になりがちで夜の不眠といった悪循環につながるため、日中に訪問看護師がお伺いすることで病気からくる生活の乱れを整え、夜しっかり眠れるよう支援いたします。
認知症において「人と接する機会を増やすこと」「生きがいや趣味、楽しみを持つこと」などは、人とのコミュニケーションを通じて心身を活性化し、社会性の維持に役立ちます。ご高齢になると社会や家族以外の人との結びつきが希薄になるため、認知症をもちご自宅で生活する方にとって訪問看護は意味のあるサポートのひとつになると私たちは考えています。
認知症を完全に治す治療はまだありませんが、訪問看護師は医師の指示に基づいて生活支援などを行いながら、症状に合った対応やケアを行います。その中でご家族支援として、ご家族が対応の仕方を身につけることでご家族自身の安心につながり、巡り巡ってご本人の安定にもつながります。そして結果として介護負担が減少するといった好循環が起きることもありますので、日ごろ認知症のことについてお悩みでしたら当ステーションへぜひご相談ください。
また主治医の先生やご担当のケアマネージャーさんと連携し認知症の段階に合わせ、訪問看護にとどまらず地域で利用可能な社会資源とつながれるようご支援いたします。
最後にもうひとつ、私たちがお伝えしたいことがあります。それはご家族、介護者の方もまた、ケアされるべき存在だということです。介護による燃え尽きの予防や、頑張りすぎてしまって介護者の方のからだやこころを壊してしまうことがないよう、認知症に関してお困りごとがあれば、当ステーションまでご相談いただければと思います。
